場面別の比較表
| 場面 | 関係する条文 | 条文が求めていること |
|---|---|---|
| 渋滞中に、前の車の左側を通って前に出る | 第28条第1項(追越し) | 他の車両を追い越すときは、追い越される車両の右側を通る。ただし、前の車が右折のために道路の中央に寄っているときなどは、左側を通る(第28条第2項) |
| 車道の左端の白線の外側(路側帯)を走って前に出る | 第17条第1項 | 歩道や路側帯と車道の区別がある道路では、車道を通る。路側帯は、歩行者の通行などのために道路標示で区切られた帯状の部分 |
| 複数の車線の間を、車線をまたいで縫うように進む | 第26条の2第1項・第2項、第20条 | みだりに進路を変えない。進路を変えたことで、同じ進路を後ろから来る車の速度や方向を急に変えさせるおそれがあるときは変えない。車両通行帯のある道路では、原則として一番左の通行帯を通る |
| 歩道へ上がって渋滞を避ける | 第17条第1項 | 歩道と車道の区別のある道路では、車道を通る。例外は、道路の外の施設へ出入りするために横切る場合などに限られる |
| 上のどれにも当たらない走り方でも | 第70条 | ハンドルやブレーキを確実に操作し、道路・交通・車両の状況に応じて、他人に危害を及ぼさない速度と方法で運転する |
出典: e-Gov法令検索 道路交通法(第2条第1項第21号・第3号の4、第17条、第20条、第26条の2、第28条、第70条)。確認日 2026-10-05
条文に「すり抜け」という言葉はあるか
道路交通法の全文を調べたところ、「すり抜け」という言葉は出てきません。そのため、「すり抜けは合法」「すり抜けは違法」と一言で言える条文はなく、走り方ごとに上の表の条文のどれに当たるかで考えることになります。
たとえば、前の車の右側を通って前に出るのは第28条の通りです。左側を通る場合は、後で述べる「追越し」に当たるかどうかが論点になります。
「追越し」の意味
第2条第1項第21号は、追越しを「車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ること」と定めています。
- 条文の言い方: 追い付いて、進路を変えて、側方を通り、前に出る、という4つの動きを含みます。
- このページで判定しないこと: 渋滞で止まっている車の列の横を、進路を変えずに通る場合などが追越しに当たるかどうかは、個別の状況によります。条文だけでは決められないため、ここでは答えを出しません。
原付一種・新基準原付・原付二種で条文は変わるか
上の表の条文は、いずれも「車両」または「車両等」に向けて書かれています。道路交通法は車両を、自動車、原動機付自転車、軽車両などをまとめた言葉として使っています(第2条第1項第8号)。そのため、原付一種、新基準原付、原付二種のどれでも、表の条文は同じ内容で当たります。
違うのは、違反したときの反則金と点数の区分です。区分ごとの金額の違いは原付一種・新基準原付・原付二種の反則金の違いにまとめています。追越しに関する違反の金額は、このページでは扱いません。
走る前の見方
- 左から前に出るのは避ける: 前の車の左側を通って前に出ると、第28条の追越しの規定が問題になることがあります。
- 白線の外側は走らない: 路側帯は歩行者のための部分で、車道と区別のある道路では車道を通ります(第17条第1項)。
- 車線変更は後ろの車を見てから: 後ろの車を急に減速させたり、避けさせたりするおそれがあるときは進路を変えられません(第26条の2第2項)。
停車や駐車が禁止される場所はバイクの停車禁止・駐車禁止の場所と距離に、乗り方の区分別の違いは乗り方の違いにまとめています。
→ 新基準原付と原付二種の違い(免許・税金・自賠責保険料の比較)
→ 原付一種・新基準原付・原付二種の乗り方の違い(二人乗り・積載・右折・ヘルメット)
→ 原付一種・新基準原付・原付二種の反則金の違い(速度超過・信号無視・携帯電話・二段階右折)