二輪デスク

新基準原付と原付二種の違い(免許・税金・自賠責保険料の比較)

50ccの原付が2025年10月末で生産終了し、2025年4月から「新基準原付」という新しい区分が始まりました。持っている免許・使い方で、新基準原付と原付二種のどちらに乗るかを、必要な免許・軽自動車税・自賠責保険料の数値で比べられるようにしています。数値はすべて出典・確認日つきです。

このページは制度の一般的な内容を、公的機関・メーカーの公開情報から確認日つきでまとめたものです。個別の運転の可否や税・保険の適用は、免許センター・販売店・保険会社に確認してください。法的な判定は行いません。

なぜ新基準原付が生まれたのか

50ccの原付は、2025年11月以降に適用される新しい排出ガス規制(国土交通省の説明では「設計最高速度50km/hを超える原付」が対象)に、多くのメーカーが技術面・事業性の両面で対応できないと見込まれていました。警察庁主催の有識者検討会が2023年12月に報告書をまとめ、この排気量の壁への対応として、原付免許で運転できる範囲を排気量ではなく出力で区切り直す方針が固まりました。

その結果、2025年4月1日から「総排気量125cc以下・最高出力4.0kW以下」という新しい基準(新基準原付)が、原付免許で運転できる第一種原動機付自転車に加わりました。ホンダは実際に2025年10月末で50ccモデルの生産を終了し、新基準原付へ切り替えています。

一方で、この制度は「原付免許のまま125ccまで乗れるようになった」わけではありません。出力を4.0kW以下に抑えた車両だけが対象で、同じ125cc以下でも出力の制限がない従来の「原付二種」は、これまでどおり小型限定普通二輪免許以上が必要です。この違いが分かりにくいという声を受け、ページ下のよくある質問にもまとめています。

出典: 警察庁 一般原動機付自転車の車両区分の見直し国土交通省 報道発表資料。確認日2026-09-22

区分の比較

区分 総排気量 必要な免許 軽自動車税(年額) ナンバー色
新基準原付50cc超125cc以下(最高出力4.0kW以下)原付免許(学科試験・適性検査のみ、技能試験なし)2,000円
総排気量にかかわらず一律
原付二種(51〜90cc)50cc超90cc以下小型限定普通二輪免許(AT限定を含む)以上(技能試験が必要)2,000円黄色
原付二種(91〜125cc)90cc超125cc以下小型限定普通二輪免許(AT限定を含む)以上(技能試験が必要)2,400円ピンク

出典: 新基準原付原付二種(51〜90cc)(軽自動車税は鹿児島市の年税額一覧で一次確認(地方税法の標準税率で全国共通)。ナンバープレートの色は全国一律の法定色ではなく市区町村の条例で定めるため、複数の二次情報(Webikeプラス等)が一致する慣行として扱う(一次確認はしていない))原付二種(91〜125cc)(軽自動車税は鹿児島市の年税額一覧で一次確認(地方税法の標準税率で全国共通)。ナンバープレートの色は全国一律の法定色ではなく市区町村の条例で定めるため、複数の二次情報(Webikeプラス等)が一致する慣行として扱う(一次確認はしていない))。確認日 2026-09-22

自賠責保険料(125cc以下。新基準原付・原付二種で同一)

自賠責保険は総排気量125cc以下という区分で料率が決まり、免許の種類(原付一種・原付二種)では変わりません。2026年11月1日から料率が上がります。

契約期間 現行(〜2026年10月31日) 新料率(2026年11月1日〜)
12ヶ月6,910円7,730円
24ヶ月8,560円9,630円
36ヶ月10,170円11,480円
48ヶ月11,760円13,280円
60ヶ月13,310円15,030円

出典: 損害保険料率算出機構 自賠責保険基準料率表。確認日 2026-09-22

どちらを選ぶか

結論から言うと、持っている免許で選べる方が決まっているなら、それ以上悩む必要はありません。原付免許しか持っていない人は新基準原付一択、小型限定普通二輪免許以上を持っている人は両方から選べます。判断が要るのは「これから免許を取る場合」と「両方選べる場合」の2パターンです。

  • 原付免許しか持っていない・技能試験を受けたくない: 新基準原付が対象になります(原付二種は原付免許では運転できません)。学科試験と適性検査だけで取得できる原付免許のまま、車両だけ125ccクラスに乗り換えられます。
  • すでに小型限定普通二輪免許以上を持っている: 原付二種も選べます。自賠責保険料と軽自動車税は維持費のページで見るとおり大きくは変わらないので、車両価格・出力・車種の豊富さで選んでよい場面です。
  • これから免許を取る場合: 新基準原付は学科試験のみで技能試験がありません。原付二種に乗るための小型限定普通二輪免許は技能試験が必要で、教習所の費用のページで見るとおり、免許なしからだと16万〜22万円ほどかかります。「今すぐ、費用を抑えて乗りたい」なら新基準原付、「将来的に400cc以上のバイクも考えている」なら、先に小型限定を取って将来大型二輪へ移行する道もあります。

よくある質問

Q新基準原付は普通自動車免許でも運転できますか?

いいえ。新基準原付は原付免許(またはそれ以上の二輪免許)が必要です。普通自動車免許に原付の運転資格が付帯している場合でも、その資格は50cc以下または新基準原付の125cc以下・4.0kW以下の車両に限られます。個別の運転資格の扱いは免許センターに確認してください。

Q今持っている50ccの原付は、これからも乗れますか?

はい。総務省の説明のとおり、新基準原付が始まったあとも、50cc以下の従来の原付は引き続き運転できます。買い替えが必須になるわけではありません。

Q新基準原付と原付二種、車体価格はどちらが高いですか?

車種一覧のページで確認できます。新基準原付は2026年9月時点でホンダとヤマハの5車種が確認できており、23万円台から40万円台まで幅があります。原付二種は従来から多くのメーカーが車種を揃えているため、比較の選択肢はより多くなります。

Q維持費(税金・保険料)はどれくらい違いますか?

自賠責保険料は新基準原付と原付二種で同じです。軽自動車税は新基準原付が総排気量にかかわらず年2,000円なのに対し、原付二種は91〜125ccだと年2,400円になります。詳しくは維持費のページにまとめています。

出典: 総務省 新基準原付についてほか(docs/SOURCE_LEDGER.md)。確認日2026-09-22

→ 新基準原付の車種一覧(メーカー・価格・発売日)