区分別の比較表
| 区分 | 道路交通法上の扱い | 車両通行帯が2つの道路 | 車両通行帯が3つ以上の道路 |
|---|---|---|---|
| 原付一種(50cc以下) | 原動機付自転車(自動車に含まれない) | 一番左の通行帯 | 一番左の通行帯 |
| 新基準原付(125cc以下・最高出力4.0kW以下) | 原動機付自転車(自動車に含まれない) | 一番左の通行帯 | 一番左の通行帯 |
| 原付二種(50cc超125cc以下) | 普通自動二輪車(自動車) | 一番左の通行帯 | 一番右以外のどの通行帯でも可(条件つき) |
出典: e-Gov法令検索 道路交通法(第2条第1項第9号・第10号、第3条、第20条)、同施行令第9条、同施行規則第2条。確認日 2026-10-08
第20条第1項の原則と、自動車だけの例外
第20条第1項は、車両は、車両通行帯の設けられた道路では、道路の左側端から数えて一番目の通行帯を通らなければならないと定めています。「車両」は、自動車、原動機付自転車、軽車両などをまとめた言葉です(第2条第1項第8号)。
同じ項のただし書は、例外を「自動車」だけに認めています。自動車は、道路の左側部分に3つ以上の通行帯があるとき、政令で定めるところにより、一番右の通行帯以外の通行帯を通ることができます。原動機付自転車はこのただし書の対象に書かれていません。
原付二種が「自動車」に入る理由
- 自動車の定義: 第2条第1項第9号は、原動機を用いてレールや架線によらずに運転する車のうち、原動機付自転車や軽車両などを除いたものを自動車としています。
- 原動機付自転車の範囲: 第2条第1項第10号は、内閣府令で定める大きさ以下の総排気量または定格出力の原動機を用いる車などを原動機付自転車としています。この大きさは、施行規則第1条の2で、二輪は総排気量0.050リットル以下、最高出力4.0kW以下なら0.125リットル以下です(新基準原付はこの後者に当たります)。
- 二輪の自動車の区分: 第3条は自動車を種類に分け、普通自動二輪車を含めています。施行規則第2条は、普通自動二輪車を「二輪の自動車で、大型自動二輪車(総排気量0.400リットル超または定格出力20.00kW超)などを除いたもの」としています。
この順に読むと、原付二種(50cc超125cc以下)は原動機付自転車の範囲を超えるため、普通自動二輪車という自動車になります。原付一種と新基準原付は原動機付自転車のままで、自動車ではありません。
施行令第9条が定める自動車の通り方
第20条第1項ただし書の「政令で定めるところ」は、道路交通法施行令第9条です。自動車は、法定の最高速度より著しく遅い速度で通り、そのために他の自動車の通行を妨げることになる場合を除き、一番右の通行帯以外の通行帯を通る、と定めています。
- 原付二種の場合: 3つ以上の通行帯があれば、一番左に限らず、一番右以外を通れます。ただし、遅い速度で他の自動車の通行を妨げる場合は、この例外は使えません。
- 原付一種・新基準原付の場合: 自動車に当たらないため、この例外の対象外です。通行帯が3つ以上でも一番左の通行帯を通ります。
追越しなどで一番左を離れてよい場合
第20条第3項は、区分に関わらず、車両が次のときは第1項・第2項の通り方によらないことができると定めています。
- 追越しをするとき
- 左端・中央・右端に寄る決まりに従うとき(第34条の右左折の寄せ方など)
- 道路の状況その他の事情によりやむを得ないとき
追越しをするときは、その通っている通行帯のすぐ右側の通行帯を通ります。追越しのために使えるのは、通っている通行帯のすぐ右隣の通行帯です。
走る前の見方
- 通行帯の数を数える: 通行帯が2つなら、原付二種も一番左です。違いが出るのは通行帯が3つ以上のときです。
- 標識・標示を優先する: 通行区分が標識や標示で指定されているときは、その指定に従います(第20条第2項)。
- 右折の方法も別に決まっている: 原付一種・新基準原付の右折は、通行帯が3つ以上の道路などで二段階右折の方法になります。詳しくは乗り方の違いにまとめています。
反則金の区分の違いは原付一種・新基準原付・原付二種の反則金の違いに、法定速度の違いは二輪の法定速度にあります。このページでは、違反したときの金額や点数は扱いません。
→ 新基準原付と原付二種の違い(免許・税金・自賠責保険料の比較)
→ 原付一種・新基準原付・原付二種の乗り方の違い(二人乗り・積載・右折・ヘルメット)